ホームからの報告 ~新しい時代を生きる~ (東寿園ブログ)
さくら寮での一コマ
2021-11-22
★養護老人ホーム発★
『さくら寮での一コマ』
さくら寮の2階の皆さんは、いつも部屋に閉じこもってばかりではダメと一緒にお茶の時間を過ごしておられます。これは、職員が言い出したわけでも勧めたわけでもありません。入居の仲間で声を掛け合って始められたものです。今日も集まっておられるかな?と出向いたところ、談話スペースは静まりかえって誰もおられません。すると…
「今、大賑わいをして解散しとったところじゃったんよ。そりゃあまたみんな集合集合。」と、9名の方が出て来られました。ちょっとタイミングを外してしまったようです。
「テレビを見ようとしとったんよ。」「ひと眠りしようか思うとった(笑)。」「洗濯やら片付けやらしようか思ようたんよ。」と言われながらも、皆さん「それでも話ができる方がええわ。一人じゃあ話もできん。笑えもせん。」と揃って言われます。
話は皆さんの旅の思い出や出身地、テレビの話題などの雑談でしたが、あっという間に時間が過ぎました。そんなお話の一部を紹介します。
「昨日テレビを付けたらいろんな所の紅葉を紹介しとってなぁ。そりゃあえかったよ。」
「ああ、見た見た。」
「黒部ダムの方から嵐山から、よそにはきれいな所があるんよなぁ。」
「それでもここから見える向こうの山も、今きれいですよ。」
「いやいや、ここの景色は変わりもせんで、もう見飽きたわ。」
「でもほら、向こうのお宮さんがある所はちょうど今、イチョウの木が真っ黄色でいい眺めですよ。」
「ああ、ほんまええ色になっとる。」
「ちょうどパーっと晴れてええなぁ。」
そんな景色が旅に出ずとも見られるなんて、これは幸せなことなのでは?と思いましたが、どうやら皆さん新型コロナの影響でしばらく外出ができなかった分、少々ストレスも溜まっておられるのかもしれません。
「移動スーパーを呼んでもらったりと、東寿園ではいろいろな方法で外出できなくても用事が済むよう考えていただいてますけどね。だからなんにもダメダメばかりじゃあないけど、やっぱり自由に出たい人はおられますよね。」とのこと。そんな自由に出かけられる日が、全国的・世界的に早く戻ればいいですね。